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辻村深月の小説を読んでほしい!!のでおすすめまとめてみた

2019年02月27日 

book_tsujimura

2018年の第15回本屋大賞で大賞を獲得し、2018年上半期小説売り上げ2位に輝いた『かがみの孤城』で注目を集める辻村深月さん。
ミステリーから青春群像劇まで、十代の少年少女の感情を瑞々しく描く彼女の作品はどれもステキなものばかり。
映画化した『ツナグ』で吉川英治文学新人賞、『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞など数々の賞も受賞しています。
そんな辻村深月の本をぜひ読んでほしい!!ということで私が読んだものの中からおすすめをピックアップしてみました。
ではいきましょう!
 

かがみの孤城(2017年)

かがみの孤城
かがみの孤城
辻村 深月 (著)

出典元:Amazon

まずは本屋大賞も受賞したこちらの作品から。

あることがきっかけで学校に行けなくなったこころ。突然光り始めた部屋の鏡を潜り抜けた先には不思議なお城と、集められた近しい年代の7人の子どもたちが居ました。
この城はなんなのか。どうしてこの7人なのか。他人だった7人は少しずつお互いの胸のうちを知っていくことになる。ファンタジーな世界観とは裏腹に描かれる事象やコミュニケーションはどこまでも現実的でぞっとするほど。

確かにこの頃、世界は学校と家だけで出来ていました。だからこそその空間で起きることはとても大きい意味をもつことになる。
最後の1章は息がしんどくなりながら一気に読みきりました。学生の時に読んでおきたかった。
 

スロウハイツの神様(2007年)

スロウハイツの神様
スロウハイツの神様 (上)
辻村 深月 (著)

出典元:Amazon

スロウハイツの神様
スロウハイツの神様 (下)
辻村 深月 (著)

出典元:Amazon

続いては上・下巻からなるこの作品。
新人天才脚本家・赤羽環がオーナーをつとめる「スロウ・ハイツ」という3階建アパートに住む住人を巡る物語
このスロウハイツには大人気小説家の千代田公輝をはじめ、色んな人が住んでいるのですが、住人皆を好きになれるところが一番の魅力だと思います。
また、この物語に出てくるキャラクターは他の辻村作品にも出てきたりするので読んでおくと他の作品もさらに楽しめるかもしれません。

物語に深く関わる10年前に起こった千代田公輝の作品を模倣した殺人事件。その事件から千代田公輝を救った「コーキの天使ちゃん」の手記は何度読んでも必ず涙してしまいます。
 

凍りのくじら

凍りのくじら
凍りのくじら
辻村 深月 (著)

出典元:Amazon

どこでもドア、カワイソメダル、もしもボックス……
この小説の各章のタイトルは、それぞれドラえもんのひみつ道具からつけられています。
「ドラえもん」の作者藤子・F・不二雄先生が、SFのことを「少し・不思議」と称していたことから、周囲の人間に「少し・○○」というあだ名をつけて内心馬鹿にしている芦沢理帆子。自分自身のことは「少し・不在」とあらわす彼女の高校時代を描く物語。

作品全体に暗めの雰囲気があり不思議な気持ちになりますが、最後まで読んだときの感動と納得はピカイチ!読み終えた後は優しい気持ちになれました。
 

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。
ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。
辻村 深月 (著)

出典元:Amazon

次はタイトルが印象的な『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』
このタイトルの意味がわかった時の衝撃がすごい。読んだ後タイトルはこれしかないな、と深く感じました。

女性ならではの母娘の関係や友人同士の生々しい関係性は読んでいて辛くなることも多かったです。また読後感も決していいとは言えない。けれど後半の勢いのすごさ、その文章の力に圧倒されました。『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』その意味をぜひ読んで噛み締めてほしいです。

 

オーダーメイド殺人クラブ

オーダーメイド殺人クラブ
オーダーメイド殺人クラブ
辻村 深月 (著)

出典元:Amazon

続いては中学生ならではのみずみずしい感情を描ききったこちら。
学校のカースト上位に存在しながらも友人関係にもやもやを感じている美少女の小林アン。アンの周囲の人間を見下しているような、若さ故に拗らせているようなそんな表現がとても秀逸。

アンは新聞記事に載る自殺などの事件を見ては、せっかく命を使うのにこんな死に方はもったいない。私なら、もっともっと、世界に爪痕を残すような死に方をしたい!と考え、どんどん「センセーショナルな死」に憧れていく。そして冴えない同級生の男子・徳川に私を殺してほしい、と頼む。ただし、普通ではないやり方で。
中学生同士がオーダーメイドで作っていく殺人事件。その結末はどうなるのか。 

 

噛みあわない会話と、ある過去について

噛みあわない会話と、ある過去について
噛みあわない会話と、ある過去について
辻村 深月 (著)

出典元:Amazon

最後は今まで読んだ辻村作品の中で最も読むのがしんどかったこちら。4作がおさめられた短編集なのですが、そのどれもが本当に鋭利なナイフのように鋭い。
失言ではすまされない、無自覚な悪意や言動で自分はどれだけの人を傷つけてきたのだろう。自分のこれまでの人生を振り返りたいようなもう眼を瞑ってしまいたいような、恐ろしい感情になりました。殺人が行われるわけでも幽霊が出てくるわけでもない、ただ会話だけで背筋が凍るほど恐ろしい

(あぁ、この気持ちよくわかる)、そんな親近感と深い共感は辻村作品一番の魅力だと思っていたけれどこんな凶器にもなり得るのかと驚いた作品でした。

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この記事を書いた人

  • 製麺所ちゃん

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    デザイナー (大阪本社)

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    社内ぶっちぎり最年少ながら、周りとのジェネレーションギャップを年齢不相応なまでのハイクオリティ礼儀作法でぶっちぎるラーメン食べ歩き系女子。普段の話声は小鳥のさえずりのようだが咳払いはとんでもなくデスメタル。最近、乃木坂46が好きらしい。たぶんウソ。 WEBデザインのみならず紙のデザインもこなすデザイナー。 モットーは「見た人を幸せにするデザイン」。イラストを描くのも大好き。

    社内ぶっちぎり最年少ながら、周りとのジェネレーションギャップを年齢不相応なまでのハイクオリティ礼儀作法でぶっちぎるラーメン食べ歩き系女子。普段の話声は小鳥のさえずりのようだが咳払いはとんでもなくデスメタル。最近、乃木坂46が好きらしい。たぶんウソ。 WEBデザインのみならず紙のデザインもこなすデザイナー。 モットーは「見た人を幸せにするデザイン」。イラストを描くのも大好き。

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